2012年04月06日

栗山監督ののサイン

  栗山のサイン

 私の仕事で現日本ハム監督の栗山英樹氏を沖縄へお呼びしたことがありました。
 教師向けの講演会の開催です。2年前でした。

 その講演会には高校生たちも大勢来てくれていて、講演後はそのサインを書くために栗山氏は飛行機時間ぎりぎりまでそれを手がけてくれていました。

    そんな中、私はある少年のサインをお願いしました。

  それは少し前、私がある中学校に行ったときに出会った男子生徒へのサインです。

 彼は人に言えない大きな悩みを背負っていました。
 しかし、彼は私に勇気を持って手紙を書き、電話をくれ、それらを打ち明けてくれたのです。

  私の応対は彼の悩みを解消できるほどのものではありませんでしたが、彼の素直さや優しさ、人への配慮、誠実な生き 
 方などから逆に私のほうが多くを教わった気がします。

    栗山は色紙に彼の名を書き、その横に大きく「夢は正夢」と力強い文字で書いてくれました。

 ちょうどその頃から受験で忙しい彼との連絡は途絶え、サインをずっと渡せずじまいでいました。

  そして・・・

 あれから2年たち開幕3連戦を日ハムが終えたとき、偶然にも彼からのメールが久しぶりに届いたのです。

 その後の電話では彼の久しぶりの声を聞きました。
 その日のうちに私は本棚にしまっておいたサインを取り出し、彼へと届けました。

 あの頃とは随分顔つきも変わっていました。思わず「イケメンになったな~」とはじめに声をかけました。しかし、その端正な顔つきの中にも彼の優しさはしっかりと現されていました。電話でサインがあることを伝えたときに泣いて喜んでくれた彼の優しさがです・・・・・・

 「夢は正夢」

 彼の夢が叶うことを祈っています。

 ところで・・あの頃彼が抱えていた悩みは解消できたのでしょうか?
 いや、きっとそれはずっとあとのことでしょう。
 それでも「その試練が自分を成長させてくれていたんだ」と実感できる日はかならずやってくると信じています。

 「夢は正夢」・・・
 いい言葉ですね
 


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Posted by 比嘉正央 at 16:55│Comments(0)先生のひとりゴト
 
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